受賞企業
冨士発條(株) / ミズホ(株) | |
丸大機工(株) / (株)ラスコ / ホリカフーズ(株) / やまと興業(株) / 三進金属工業(株) / 野添産業(株) / (株)ホリゾン / オカネツ工業(株) / (株)オーレック | |
お茶の井ヶ田(株) / 幸南食糧(株) / (株)第一精工舎 / (株)太新 | |
アイリス(株) / 野村乳業(株) |
冨士発條(株) / ミズホ(株) |
丸大機工(株) / (株)ラスコ / ホリカフーズ(株) / やまと興業(株) / 三進金属工業(株) / 野添産業(株) / (株)ホリゾン / オカネツ工業(株) / (株)オーレック |
お茶の井ヶ田(株) / 幸南食糧(株) / (株)第一精工舎 / (株)太新 |
アイリス(株) / 野村乳業(株) |
グランプリ
代表者 | 藤井 啓 | |
所在地 | 兵庫県 朝来市和田山町筒江165-51 | |
事業 | 精密プレス加工、深絞り加工、精密バネの製造 | |
設立 | 1960年2月 | |
資本金 | 9,500万円 | |
年商 | 180億円(2024年3月期) | |
従業員 | 600名 | |
大手電機メーカーからハンドミキサー部品で技術力を高く評価され、82年ニッカド電池の封口体加工を受託。金型・プレス・組立加工やメッキ処理等の技術を高め、一気通貫・量産体制を構築し、二次電池部品メーカーの地位を築く。
現社長就任後、電池軽量化を見越し「ミリ」から「10ミクロン」単位の加工精度に挑み、96年携帯電話用リチウムイオン電池角形アルミケースの世界初の量産化に成功。安全弁付封口板含め、最盛期は世界シェア約3割まで躍進する。
さらに同市場の成長鈍化と価格競争化を予見し将来性を見込める次の一手として、車載用電池部品開発にチャレンジ。完成車メーカーから直接の開発要請もあり約70億円の大型投資を行い、09年有力HV車への搭載が実現。現在、車載用電池アルミケースと封口板の国内シェアは約7割を占め、世界的認知も進み業容を更に拡大。
ミクロン値の金型設計・製作や部品加工技術で特許も多く、顧客から同水準の企業を探すのは困難と言われるほど技術的参入障壁高い。拡大続く環境対応車の基幹部品の供給責任を果たすべくライセンス事業も伸展中。創業来のチャレンジ精神で、今後の更なる発展が期待できる。
代表者 | 根本 裕司 | |
所在地 | 東京都 文京区本郷3-30-13 | |
事業 | 手術台・インプラント等の医療機器の製造 | |
設立 | 1939年11月 | |
資本金 | 9,800万円 | |
年商 | 151億円(2024年9月期) | |
従業員 | 613名 | |
主力製品の手術台は、53年に世界で初めて全油圧駆動式を開発。さらに68年には現行手術台の基本仕様となる電動全油圧駆動手術台を製品化し「手術台のミズホ」としての地位を確立する。現在では手術台国内シェア約65%、米国子会社は整形外科専用手術台で全米シェア8割を占めるまでに成長している。
もう一つの主力製品が新潟五泉工場で生産している脳動脈瘤クリップや骨折用ロッキングプレートなどのインプラント。特に76年に名古屋大学杉田医師の指導のもと開発した脳動脈瘤クリップ「杉田クリップ」は従来製品の問題を克服する画期的な製品。現在では世界約50ヶ国へ年間10万個が出荷され世界シェアは4割と、手術台含めてグローバルに事業を展開している。
また、近年、手術用鋼製器具管理システムも開発。医療用の剪刀などにダイレクトマーキングを施し、使用履歴や滅菌、修復履歴などのトレーサビリティデータを一元化。「手術台のミズホ」からIT化もサポートする「手術室のミズホ」へと一層の飛躍を目指す。
多額の研究開発投資、知財への取組み、国際規格への対応、工場増設等、成長投資も積極的に行い、今後更なる発展が期待できる。
優秀企業賞
代表者 | 渋谷 正敏 | |
所在地 | 秋田県 にかほ市金浦字笹森125-1 | |
事業 | 自動省力化機械、産業機械、半導体関連装置の製造及び大物・精密部品の加工 | |
設立 | 1975年12月 | |
資本金 | 5,000万円 | |
年商 | 52億円(2023年12月期) | |
従業員 | 231名 | |
その後も1社依存是正の為、設計事務所開設や大型加工機・大型クレーン導入で大型部品加工や組立部門の拡充を図り、大手の工作機や印刷機メーカーとも取引を開始。また技術者育成にも注力し、現在では東北トップ水準の機械加工特級技能士5名の陣容を誇る。
近年の急成長のきっかけは07年に本格参入した半導体製造装置や真空装置用の精密部品生産。クリーンルームや最新の工作機械、検査測定機器等を揃えミクロンオーダーに応ずる体制を築き、半導体検査装置大手向けの搭載ユニットなど売上の8割は半導体関連。特に大型(tクラス)かつ高精度(μレベル)の切削加工に強み。
電子部品組立工場の主力である女性が働き易い職場環境作り、地域活性化に繋がるビジネスホテル運営、グループ全体で雇用約500名と地域に根差した企業活動は良き範となっている。
取引先の事業撤退や内製化等で主要顧客や製品も変遷してきたが、都度の高い要求に応えることで、微細加工、組立、磨き加工、真空技術など技術力を鍛え、一貫生産体制も構築し成長してきた企業。今後の更なる発展が期待できる。
代表者 | 堀野 賢一 | |
所在地 | 埼玉県 加須市北平野807-2 | |
事業 | 半導体・液晶業界向け温湿度制御装置の製造 | |
設立 | 1964年10月 | |
資本金 | 6,500万円 | |
年商 | 120億円(2023年9月期) | |
従業員 | 294名 | |
2002年新工場を稼働させ、フル三次元設計と気流解析システム構築、更に第二工場建設など事業拡大のさ中、リーマンショックで売上が激減。深刻な経営危機を工場売却など大規模なリストラと経営資源のコア事業への集中で乗り切る。この時の効率的な生産体制構築が現在の当社の強みにもつながっている。
半導体露光装置等ナノレベルの加工機を収納する「筐体」と基準設定温度「±0.002℃」、空気清浄度「クラス1」の世界トップ水準の空調・温湿度制御が強み。独自の設計・解析システムで効率的な開発体制を築き、大型性能試験室を12室保有するなど徹底した顧客志向で、微細化が進む半導体製造プロセスにおいて不可欠な機器を提供している。
半導体関連業界で世界に挑む国内企業を技術面で支え続ける当社の存在意義は大きい。スーパーサイクルに突入したと言われる同業界において一層の受注増への対応も進めており、今後の更なる発展が期待できる。
代表者 | 五十嵐 一也 | |
所在地 | 新潟県 魚沼市堀之内286 | |
事業 | 治療食・介護食・災害食・食肉缶詰等の製造・販売 | |
設立 | 1955年1月 | |
資本金 | 2億5,000万円 | |
年商 | 50億円(2024年3月期) | |
従業員 | 204名 | |
しかしバブル崩壊や牛肉輸入自由化により畜肉缶詰事業が大打撃。売上激減する中「低たんぱくご飯」等の治療食、「レスキューフーズ」等の災害食などを開発。畜肉以外の商品ラインアップを充実させ売上構成を変えつつ成長を維持し、BSE問題などの危機も乗り越えてきた。81年設立のペットフード子会社も順調に育ち、現在グループ全体の売上は100億円に上る。
主力の介護食(国内シェア5位)及び治療食(同3位)は200種以上の多様な商品構成で、単なる栄養補給に留まらず患者や要介護者の食に対するQOLを高めている。
災害食は防衛庁向け戦闘糧食の製造技術を活かして開発。発熱材も入り火や水が不要で、災害被災者や救援活動者向けに温かく美味しい食事を提供しており、国内トップシェアを誇る。
畜肉缶詰需要が減少する中、社会のニーズを先取りし多様な市場を開拓・事業化、売上構成を変化させながら成長してきた企業。研究開発力も高く、今後の更なる発展が期待できる。
代表者 | 小杉 知弘 | |
所在地 | 静岡県 浜松市浜名区横須賀1136 | |
事業 | 輸送機器・LED商品・粉末茶等製造 | |
設立 | 1944年1月 | |
資本金 | 6,000万円 | |
年商 | 81億円(2024年9月期) | |
従業員 | 319名 | |
2009年にはベトナム、12年にはインドネシアに進出し、両工場で月産230万本のコントロールケーブルを生産しており、さらなる増産計画も進んでいる。
コントロールケーブル製品は世界トップレベルの小径化技術(φ1.75㎜)を誇り、国内二輪市場で約6割のシェアを持つ。また、パイプ加工ではパイプを直角に曲げる極小R曲げ技術等が高く評価されている。
社名には「業を興す」という創業者の想いが込められており、その精神を継いで新規事業に積極的に挑戦。二代目は創業50周年を機に青色LEDを95年に商品化し、ペンライトがコンサートグッズとして大ヒット。イルミネーション事業にも参入し基幹事業に育てた。
自動車部品でトップシェア製品を持ちながら三代目の現社長も新規事業開発に挑戦を続けており、今後の更なる発展が期待できる。
代表者 | 新井 宏昌 | |
所在地 | 大阪府 泉北郡忠岡町新浜2-5-20 | |
事業 | スチールラックの製造及び物流システムの開発・販売 | |
設立 | 1967年4月 | |
資本金 | 3,829万円 | |
年商 | 282億円(2023年9月期) | |
従業員 | 656名 | |
東日本にも生産拠点を設けるため89年福島県郡山市に工場新設。さらに2001年同県平田村に敷地約7万坪のアジア最大級の工場として移転。現会長も移住し地域との一体感を醸成した。
業績順調の中、リーマンショックで売上が3割ダウンし苦渋の思いでリストラを断行する。さらに東日本大震災で大打撃を受けるが、会長の陣頭指揮のもと一致団結し早期に復旧し、その後は業界唯一の東西両工場の高い供給力を背景にV字回復、大型倉庫需要も取込み躍進する。
主力の産業用スチールラックは薄くて高強度な「袋框形状」加工など独自技術を有し、保有特許も多い。性能とコストバランス、高い供給力を強みに国内シェアは3割を誇る。
「企業の成長は社員の成長と共に」を旗印にに就業環境改善に努める他、天然ガスによる熱電併給、福島工場敷地内の地域交流施設「緑正館」、耕作放棄地を活用した米野菜の子ども食堂への寄付など地域交流・貢献活動にも積極的。
ラックに加え物流システムも伸長し、ハードソフト両面でのスペースコントロールのトップ企業として、今後の更なる発展が期待できる。
代表者 | 野添 智子 | |
所在地 | 大阪府 東大阪市楠根3-5-14 | |
事業 | 包装用資材販売及び再生品の製造 | |
設立 | 1965年6月 | |
資本金 | 3,000万円 | |
年商 | 80億円(2024年3月期) | |
従業員 | 153名 | |
2006年使用済フィルムの処理に悩む顧客の声から再資源化に挑み、試行錯誤の末に再生ぺレット製造に成功。自社便でフィルム販売と使用済品の回収を行い、リサイクルする新たなエコシステムとして事業化する。
09年奈良工場建設以降、積極的に製造・販売拠点を増やし、幅広い再生技術をもつ企業を傘下に収めるなど、資源再生の量と質を高め全国に商圏を広げ発展。ストレッチフィルム販売の国内シェア1割、業界第2位に成長している。
再生ペレットを国内外に販売するほか、製品化した再生ゴミ袋は東大阪ブランドとして公園やアミューズメント施設でも採用中。近年再生ストレッチフィルムの開発にも成功し、地域の環境ビジネスを牽引し業容拡大を続けている。
昨年現社長が就任。再生原料の高純度化や使用済フィルム再生の内製化等、積極的な投資を継続しており、循環型社会の構築に貢献する企業として、今後の更なる発展が期待できる。
代表者 | 堀 英陽 | |
所在地 | 滋賀県 高島市新旭町旭1600 | |
事業 | 製本関連機器、特殊印刷機の製造 | |
設立 | 1953年8月 | |
資本金 | 2,880万円 | |
従業員 | 503名 | |
76年びわこ工場を新設し一貫生産体制を構築。海外にも販路開拓するとともに、丁合・無線綴じ・三方断裁システムを開発し、製本システムのメーカーとして事業を拡大する。
世界で唯一、製本5工程「紙折り・丁合・針金綴じ・糊綴じ・断裁」の機械を手掛け、企画開発から製造、販売、アフターサービス迄をグループ内で一貫対応。7割超の部品を内製化することで、年間700種類、15,000台超、約8割が25台以下の多品種少量に対応。海外売上が6割を占め約120か国に販売。製本機器販売台数は世界トップ水準を誇る。
優れた技術から優秀な技術者が集まる好循環でグループで特許約180件を保有。キャリアコースの自主選択やWLB支援、社員食堂の充実などの職場環境の改善に加え処遇向上にも注力する。
職人の勘と経験頼りの印刷製本工場を自動化し、作業時間の大幅な短縮と作業者不足等の業界課題の解決に貢献するとともに、製本工程の全体最適を実現するシステム開発など成長に向けた取組みも進展しており、今後の更なる発展が期待できる。
代表者 | 和田 俊博 | |
所在地 | 岡山県 岡山市東区九蟠1119-1 | |
事業 | 小型農業機械及び動力伝達装置の製造 | |
設立 | 1964年6月 | |
資本金 | 7,000万円 | |
年商 | 132億円(2024年3月期) | |
従業員 | 295名 | |
2005年プロパー初で現社長が就任。M&Aにより板金・プレス加工強化を図るとともに、中国常州に新工場建設し現地市場向け地産地消を推進する。また精緻な在庫管理とマテハン・物流システム強化により業務効率化とコスト削減を進め、年間約400種類の組立品・7,000種類の加工品を手掛けるまでに業容を拡大している。
主力のトランスミッションのほか、フロントアクスルはクボタなど国内6割超の小型トラクタに搭載。また12年「電動ミニ耕運機」発売以降自社製品開発にも取組み、アイスクリームブレンダーや除雪機など現在まで10機種リリース。農業機械化進むベトナムで耕運機等を販売するなど将来的に自社製品比率3割を目指している。
大手メーカー含め多種多様な転職者が集まり転職者比率は4割超。充実した社員食堂や処遇改善等もモチベーションを後押しし、「オカネツフィロソフィ」でチーム力を高め「夢ある挑戦」が進展中。今後の更なる発展が期待できる。
代表者 | 今村 健二 | |
所在地 | 福岡県 八女郡広川町日吉548-22 | |
事業 | 草刈機等の農業用機械器具等の製造 | |
設立 | 1957年7月 | |
資本金 | 9,500万円 | |
年商 | 198億円(2023年12月期) | |
従業員 | 306名 | |
76年入社の現社長は自社製品拡充と販売網構築を重要課題として、農機の課題を探り、小型で高速の草刈機を開発し発展の足掛りを築く。88年代表就任後、広川工場を新設し、一貫生産体制と歯車等のメイン部品の内製化を進める。
創業精神「世の中に役立つものを誰よりも先に創る」のもと、顧客の声に耳を傾け多くの業界初の機能を開発、新たな市場を創造してきた。全国販売網も整備し、農機国内出荷額が20年で25%減少する中、当社売上は約3.5倍超に伸び、自走式草刈機の国内トップシェア企業に躍進。また仏ぶどう園など海外需要も喚起し世界30カ国に輸出し海外売上は全体の2割を占める。
斜面、乗用、背の高い雑草、あぜ用の主力4機種を軸に様々なシーンに応じた草刈機をラインアップし年間70種7万台を製造販売。70人超の開発部隊を有し特許数20件超と開発力は高い。
有機農作物等のECサイトを新たに開設し、個人農家の販売も支援。有機農法「草生栽培」を通じ、除草剤や農薬を減らし環境改善と安全安心な食、健康な暮らしに貢献する新事業も創造し、「グリーン・イノベーション・カンパニー」として、今後の更なる発展が期待できる。
特別賞
代表者 | 井ヶ田 健一 | |
所在地 | 宮城県 仙台市青葉区大町2-7-23 | |
事業 | 茶、菓子の製造・販売 | |
設立 | 1977年1月 | |
資本金 | 5,000万円 | |
年商 | 59億円(2023年9月期) | |
従業員 | 594名 | |
100年来続く「お茶」は静岡産の荒茶を仕上げ加工し、伝統の味を好む顧客に提供を続けると共に、現在は菓子・飲食が売上の7割を占める主力事業。生クリームと餡を餅で包んだ大福「喜久福」やご当地ものの「仙台ひとくちずんだ餅」等は仙台土産の代表格に名を連ねている。
14年仙台市秋保地区に開設した観光農業施設「秋保ヴィレッジ」には人気の和菓子や生鮮売場の8割を占める地元産直野菜等を目当てに年100万人超が来場。同地区観光客数のV字回復に大きく貢献するとともに、提携農家は当初4倍の200軒超に増え農業振興と雇用創出にも貢献。
また長年に亘り正月初売りの「顔」として仙台商人の心意気に溢れた「茶(福)箱」を販売するほか、商店街アーケードを彩る仙台七夕飾りの展示など商店街の賑いも支え続けている。菓子工場増設や道の駅への出店等も計画しており、創業100年超の老舗として地域振興等の重責も果たし、今後の更なる発展が期待できる。
代表者 | 川西 孝彦 | |
所在地 | 大阪府 松原市三宅西5-751 | |
事業 | 精米・卸売及び食品等の製造、地域活性化事業等 | |
設立 | 1976年12月 | |
資本金 | 7,000万円 | |
年商 | 311億円(2024年6月期) | |
従業員 | 293名 | |
2011年現社長就任。「米の新しい需要」創造に挑み、食品開発センターや炊飯工場の新設や産学連携も実施。米のギフト・ノベルティや海外需要も喚起する炊飯済みご飯のほか、ドライ・チルド・冷凍等の加工食品、近大と共同開発した栄養素と味を両立する「金賞健康米」などの開発に取組み、新たに5分野の事業化する。
お米の価値向上への熱意と取組みが生産者にも伝わるとともに、日本で初めて精米HACCPとFSSC22000のダブル認証を取得し信頼性も高め、精米量は大阪中位クラスから府下トップにまで躍進。流通も貯蔵能力2千トンの低温物流センターを有し関西圏の自社流通を実現している。
米農家の「売れるモノづくり・仕組みづくり」を支援する「地域活性化研究所」や、農業を承継する若手就農家を支援する「KOHNAN COLLEGE」では生産者が米事業の現場を学ぶ機会を創出する。また地域の小学生向け食育オープンファクトリーなど事業の源流である農業を下支えする様々な取組みを行っている。
お米の価値と魅力を伝える「小さな一流企業」を目指し、業界内のブランド価値ナンバーワンに向け着実なステップを踏む。農業発展に貢献しつつ、今後の更なる発展が期待できる。
代表者 | 石田 恭彦 | |
所在地 | 大阪府 大阪市都島区網島町8-17 | |
事業 | 廃材活用したプラスチック製品等の製造 | |
設立 | 2001年10月 | |
資本金 | 5,000万円 | |
年商 | 35億円(2023年9月期) | |
従業員 | 126名 | |
15年以降はメーカー等から廃材を仕入れ製品化し廃材納入元へ販売するビジネスモデルを他社にも展開。金属や木片のほか籾殻や牡蠣殻などの地産廃材活用にも挑み業容を拡大する。
「フリーブレンド工法」(特許工法)は樹脂パウダーに最大8割迄の目的材(廃材)を混合・加熱しペレット化せず直接成形し、従来工法比約3割のコスト削減と最大約7割のCO₂削減効果がある画期的な技術。廃銅線使用した殺菌性のある吊り輪など様々な廃材を活用し機能性を持つプラ製品を開発。約70社と提携し組合せのレパートリーは700種(うち地産廃材100)に及ぶ。
現在工場はフル稼働中で、将来的に全国各地に同工法の提携企業を設け廃材の地産地消のエコモデル構築を目指す。また地産廃材による文具を使った小学生への環境学習など、地域の環境ビジネスやエコ意識普及に果たす役割は大きい。社会課題解決に取組む環境配慮型企業の先駆者として、今後の更なる発展が期待できる。
代表者 | 田端 陽子 | |
所在地 | 東京都 港区芝大門1-2-1 | |
事業 | 水産物卸売業 | |
設立 | 1996年11月 | |
資本金 | 9,500万円 | |
年商 | 80億円(2024年9月期) | |
従業員 | 21名 | |
大手が扱わないマイナー魚種の開発にも取り組み、社運を賭け温暖化にも耐えられる南方魚の琉球すぎの養殖に成功。さらに、沖縄工場を新設するなど順調に発展。
その後、琉球すぎは漁病の影響を受け一時撤退するも、消費者ニーズを徹底してマーケティングするとともに生産地に足繁く通い信頼関係を深め、全国各地に様々な魚種のPB商品の生産・加工・販売をする事業体(生産加工デポ)を構築する事業を展開。デポは現在15カ所で更なる拡大を目指している。
デポ構築にあたり水揚げ地や生産地にノウハウを無償提供。商品をPB化することで高付加価値化するとともに、全量を買い取ることで漁業生産者の収入基盤安定に大きく貢献している。また加工場の機械化のファイナンス支援も行い、品質の安定化や女性や高齢者の雇用創出にも寄与している。加工後のアラは養殖の飼料原料とするなどサステナブルな水産業実現に向けた取組みにも努めている。
全国にデポを構築し、各漁村で新規地場産業や雇用を創出するなど地域の活性化や漁業関係者の生活安定に大きく貢献する独自のビジネスモデルを展開。今後の更なる発展が期待できる。
イノベーション事業化推進賞
代表者 | 沖山 翔 | |
所在地 | 東京都 中央区八重洲2-2-1 | |
事業 | AI技術を用いた医療機器の開発・製造・販売及び研究開発 | |
設立 | 2017年11月 | |
資本金 | 1億円 | |
従業員 | 100名 | |
創業後僅か5年の2022年に「新医療機器」区分でのAI搭載医療機器として国内初*の承認を受けAI搭載の感染症医療機器「nodoca®」を上市、保険適用もなされた。翌年末には全国47都道府県の医療機関で導入され、同機器による検査を受診した患者はのべ5万人に及んでいる。
nodocaは独自カメラで撮影した咽頭画像と医師の診察情報をAIが解析し、インフルエンザに特徴的な咽頭所見・症状等を検出する。
保険点数は既存検査とほぼ同水準で、患者の身体的負担軽減や診療時間短縮に貢献するほか、医療界で咽頭画像の知見共有が進展するなど社会に与えた影響は大きい。蓄積したデータベースをもとに、AIの精度向上や新型コロナなど他感染症への応用に向けた研究開発を行なっている。AI医療機器のパイオニアとして今後の更なる発展が期待できる。
*PMDAの公開情報を確認する限り(2022年11月30日時点)
代表者 | 野村 和弘 | |
所在地 | 広島県 安芸郡府中町鶴江2-12-27 | |
事業 | 乳酸菌飲料の開発・製造及び機能性素材の開発 | |
設立 | 1964年3月 | |
資本金 | 1,000万円 | |
年商 | 5億円(2024年3月期) | |
従業員 | 23名 | |
03年より広島大学と共同研究を始め、消化液耐性に優れる「L.plantarumSN13T」等を選別。更に文科省知的クラスター創生事業採択も後押しし、植物乳酸菌を爆発的に増殖させる微生物増殖剤の開発にも成功。05年特許を取得し植物乳酸菌ヨーグルトとして製品化する。その後も経産省や文科省の各事業に採択されヒト臨床試験なども実施し、機能性や品質を高める。
19年発売の「マイ・フローラ」は前身製品で使用した複数菌を単一菌に変更し、発酵温度・時間の調整を重ねた渾身作。第3者機関の検証やヒト臨床試験では世界最高水準の植物乳酸菌量。約5年で売上高5.5倍以上に成長し、乳酸菌飲料市場で独自のポジションを獲得している。
世界的に有用な微生物を積極的に体内に取り入れ、健康の維持・向上に役立てる考え方が定着する中、米原料のプロバイオティクス製品開発が進展。微生物増殖剤の活用領域拡大もしており、今後の更なる発展が期待できる。