公益社団法人 中小企業研究センターThe Medium and Small Business Reserch Institute
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調査研究レポート

中小企業の農業参入に関する調査研究

1. 調査の背景・目的

 農業従事者の減少や耕作放棄地の増加を背景として、政府は企業を農業の新たな担い手として位置づけ、参入障壁の引き下げを行ってきた。このような政府の政策を背景として、企業による農業参入は増加を続け、2017年にリース方式により農業参入した株式会社は1,904社に上っている。一方で、農業分野は初期投資が大きいうえに黒字化まで時間を要し、持続的な経営が難しい分野でもある。農業参入企業が持続的な経営を行うためには、他の事業分野とは異なる農業分野ならではの取組を行うことが必要であると考えられる。
 本調査研究の目的は、中小企業の農業参入における課題と課題への対応策について、文献調査、インタビュー調査を通して明らかにすることである。

2. 調査方法

(1)文献・統計調査

 既存の文献や統計を用いて、我が国の農業が置かれている環境について概観し、政府の農業政策や農業規制の変遷を把握するとともに、企業が農業参入する上で活用できる制度を確認した。また、インタビュー調査の設計を行うにあたって、農業参入企業の成功のポイントについても先行研究の検討を行った。

(2)インタビュー調査

 農業に参入している中小企業8社、農業参入企業の支援を行っている公的機関4団体に対してインタビュー調査を実施した。

3. 調査結果

第1章 国内農業の現状

1.農業総産出額と農業所得

 農業総産出額は、長年減少を続けていたが、2015年からは2年連続で増加した。特に、米、野菜、畜産の産出額が近年増加しており、その要因として、米及び野菜、肉用牛の販売価格の上昇(米の供給量の調整・安全な国内産野菜の需要の増加・高品質な牛肉の割合の増加)が考えられる。生産農業所得についても農業総産出額と同様に推移している。
野菜、畜産、果実においては、需要に対して供給が追い付かなくなることによる販売価格の上昇が予想され、また、農業のプレイヤーが減少していることにより、一経営体あたりの収益は大きくなる可能性がある。

2.農産物の輸出入額

(1)輸出額

 農林水産物の輸出額の推移は、2012年から増加を続けている。その一因として、2013年に「和食」がユネスコ無形文化遺産に登録され、日本食が注目されるようになったことが考えられる。分類別にみると、水産物と林産物に比べ、農産物の輸出額が特に増加傾向にある。
 2019年までに農林水産物の輸出額の目標を1兆円と設定するなど、我が国政府は農業の成長産業化の一環として農産物の輸出促進のための施策等を講じており、農産物の輸出は今後も伸びていくことが期待される。

(2)輸入額

 農林水産物の輸入額をみると、リーマンショックがあった2009年に一度減少したものの、増加傾向で推移している。分類別にみると、水産物と林産物の輸入額はほぼ横ばいで推移しているのに対し、農産物の輸入額は増加傾向にある。

3.農業労働力

(1)農業就業人口

 農業就業人口は近年大幅な減少が見られ、高齢化が進んでいる。今後も我が国農業を支えてきた高齢農業者の多くが引退することが見込まれている。

(2)新規就農者

 新規就農者数は、2014年から増加傾向にあり、同年以後2年連続で6万人を超えている。また、我が国では、農業従事者の高齢化が問題となっているが、新規就農者の年齢別の構成に注目すると、2016年の新規就業者のうち、50歳未満は22,050人となっており、2014年から3年連続で2万人を超えている。

4.耕作放棄地

 耕作放棄地の推移をみると、1980年から2015年にかけて3倍以上に増加している。
 農業就業人口は減少・高齢化傾向にあり、今後も耕作放棄地は増加すると考えられるが、近年増加している新規就農者等の新たな担い手を今後も増やし、使われない耕地や耕作放棄地を活用することで、耕作放棄地の増加を食い止めることができる可能性がある。

第2章 政府の農業政策と企業の農業参入

1.政府の成長戦略と農業

 第1章で概観した通り、国内農業は農業従事者の減少や高齢化の進展、耕作放棄地の増加等の問題を抱えており、政府はこれら構造的な問題に対応するため成長戦略上で様々な政策パッケージを打ち出している。以下に、成長戦略上で提示された農業政策のうち、特に中小企業の農業参入に関連するものを示す。

図表1 政府の成長戦略と農業戦略
成長戦略農業参入関連施策
日本再興戦略
−JAPAN is BACK−(2013)
・ 農業の成長産業としての明確な位置付け
・ 異業種連携の促進、農林漁業成長産業化ファンド(A-FIVE)の展開による6次産業化の推進
・ 輸出額のKPIの設定(2020年までに1兆円(後に、2019年に繰り上げ))
・ 農地中間管理機構の創設による農地集積、耕作放棄地の解消
・ 新技術の活用
日本再興戦略訂2014
−未来への挑戦−
・ 農業委員会・農業生産法人・農業協同組合の一体的改革
・ 農業生産法人の要件の見直し
・ 農業協同組合の見直し
・ HACCPやGAP等の国際認証の取得の推進による輸出促進
・ ジャパンブランドの推進による輸出促進
日本再興戦略改訂2015
−未来への投資・生産性革命−
(特に新しい方針はない)
日本再興戦略2016
−第4次産業革命に向けて−
・TPPの農業の成長産業化施策としての位置付け
未来投資戦略2017
−Society5.0の実現に向けた改革−
(特に新しい方針はない)
未来投資戦略2018
−「Society5.0」「データ駆動型社会」への変革−
・データと先端技術を活かしたスマート農業の推進

 (出所)日本経済再生本部資料を基に、みずほ総合研究所作成

2.農業の成長産業化を目指す政府の農業政策

(1)農業参入障壁の引き下げ

 近年まで企業は農地の利用を制限されており、農業は企業にとって参入障壁の高い分野であった。しかし、農業従事者の高齢化・減少やそれに伴う耕作放棄地増加等を背景に、2000年以降農地法改正が進められ、参入障壁の引き下げが行われている。特に2009年に農地リース方式による農業参入が全国的に認められたことで、企業の農業参入数は大きく増加した。以下に、2000年以降の農地法改正の概要を示す。

図表2 農地法改正の流れ
改正年内容
2001農業生産法人の法人形態に株式会社(譲渡制限のあるものに限る)を認める
2003構造改革特区内における農業生産法人以外の一般企業による農地リース方式による農業分野への参入が可能に(ただし、市町村の定める遊休地に限る)
2005農地リース方式による参入が全国の遊休地で可能に(地域制限の撤廃)
2009農地リース方式による参入が遊休地に限らず全国で可能に
2015農業生産法人の要件の緩和

 (出所)農林水産省経営局農地政策課資料を基に、みずほ総合研究所作成

(2)政府による農産物輸出促進施策

 政府は、農産物の輸出促進施策として、グローバルGAP等の国際認証取得の支援とTPPによる自由貿易の推進を掲げている。

(3)6次産業化の推進

 6次産業化とは、「1次産業としての農林漁業と、2次産業としての製造業、3次産業としての小売業等の事業との総合的かつ一体的な推進を図り、農山漁村の豊かな地域資源を活用した新たな付加価値を生み出す取組」を指す。政府は、6次産業化による農業者の所得向上を目指しており、支援策として農林漁業成長産業化ファンド(通称A-FIVE)を設置している。

第3章 中小企業の農業参入方式

1.中小企業の農業参入方法−非農地利用型参入と農地利用型参入−

 中小企業の農業参入方式は、農地を利用しない「非農地利用型参入」と農地を利用する「農地利用型参入」に大きく分けられる。後者はさらに、農地リース、農地所有適格法人の設立、農地所有適格法人への出資、農作業の受託の4つに分けられる。本研究では主に農地リース方式又は農地所有適格法人の設立による参入を企業の農業参入として取り扱う。

2.農企業バリューチェーン

 農業参入企業の企業活動は、渋谷の農企業バリューチェーンによって以下のように整理される(以下図参照)。

農企業バリューチェーン
(出所)渋谷往男「農業における企業参入のビジネスモデル」(2010)

3.農業参入に活用できる制度

(1)農業制度資金

 農業制度資金とは、国・地方公共団体が財政から資金を融通したり、民間金融機関の融資に対して利子の補給を行ったりすることにより、農業者に対して有利な条件で融資を行う制度である。本研究では、農業近代化資金、経営体育成強化資金、農業経営基盤強化資金(スーパーL資金)の3つの制度を紹介した。

(2)認定農業者制度

 認定農業者制度とは、「農業経営基盤強化促進法に基づき、農業者が5年後の経営改善目標を記載した農業経営改善計画を作成し、市町村が作成する基本構想に照らして、市町村が認定する」制度である。認定農業者に登録されると、農業制度資金を利用できたり、税制上の優遇措置が受けられたりするなどのメリットがある。

(3)生産技術の獲得支援(協同普及事業)

 協同農業普及事業(以下、普及事業という。)とは、高度な技術・知識をもつ普及指導員を都道府県に設置し、普及指導員が農業者に直接技術・経営指導を行う制度である。農業者は、普及事業を利用することによって、企業は普及指導員による営農計画の作成支援や生産技術の指導を受けることができる。

(4)農業保険制度

 農業は他産業に比べ自然災害や天候の影響を受けやすい産業である。農業者の自然災害等から受ける損失を補てんする制度として、農業共済制度がある。本制度は、自然災害や病虫害、鳥獣害等によって農業者が受ける損失を、国と農業者(本制度加入者)の拠出等に基づく保険の仕組みにより補てんするものであり、国は農業者が支払う共済掛金の一定割合(原則50%)を負担する。さらに、2019年1月から農業共済組合連合会を実施主体として「収入保険制度」が新たに開始される。本制度は、自然災害や農産物の価格の低下等によって、売上が減少した場合に、その減少分の一部を補償するものであり、農業保険制度と異なり、品目による加入制限は存在しない。

(5)労働力確保に関する支援

 人手不足が続く中、農業分野においても労働力の確保は重大な課題となっているが、農林水産省は、労働力確保に関する支援策として農業労働力確保支援事業を実施している。しかし、同事業は全国各地域で実施されているわけではなく、労働力確保支援策は十分であるとは言い難い。

第4章 中小企業の農業参入事例

1.企業の農業参入に関する先行研究

(1)農業参入の成功のポイントに関する先行研究

 ここでは農業参入の成功ポイントについて、日本政策金融公庫農林水産事業部と渋谷の研究を引用し整理する。前者は、農業参入企業の抱える課題と取組のポイントについて、本業の業種ごとに整理した研究であり、後者は農業参入企業の企業活動を「農企業バリューチェーン」として整理し、その競争優位形成の方策について検討した研究である。

(2)企業の農業参入目的に関する先行研究

 日本政策金融公庫農林水産事業部の研究によれば、企業の農業参入目的は、業種によって以下のように異なる。

図表4 企業の農業参入目的
本業主な参入目的(回答数上位3つを掲載)
建設業・経営の多角化、雇用対策、地域貢献
食品関連産業・本業商品の付加価値化・差別化、原材料の安定的な確保、地域貢献
その他・地域貢献、経営の多角化

 (出所)日本政策金融公庫農林水産事業部「企業の農業参入に関する調査結果」(2012)を基に、みずほ総合研究所作成
 (注1)アンケート調査実施期間は、2011年7月〜8月。有効回答数は138社であり、回収率は32.7%であった。
 (注2)「原材料の安定的な確保」、「原材料の調達コストの削減」、「トレーサビリティの確保」、「本業商品の付加価値化」、「企業のイメージアップ」、「経営の多角化」、「利益の確保」、「地域貢献」、「雇用対策(人材の有効活用)」、「その他」から複数回答する方式。
 (注3)その他については、回答数が3番目に多かった回答は未掲載。

(3)先行研究のまとめ

 日本政策金融公庫農林水産事業部の研究は、農業参入企業の企業活動を分解し、それぞれの活動ごとに企業がとるべき戦略について示した研究であると言える。一方で、分解された企業活動は渋谷の農企業バリューチェーンに比して体系的に整理されたものではない。また、渋谷の研究は、農企業の企業活動をバリューチェーンに沿って体系的に整理したものであるが、バリューチェーン上の個々の価値活動において行うべき取組については十分に検討されているとは言い難い。さらに、いずれの研究も地域コミュニティとの関係性構築について触れていない。営農する上で必須要素となる土地の確保は、地域コミュニティとの信頼関係の上で成り立つものである。
 これらを踏まえ、本研究においては、農企業バリューチェーン上の活動ごとに成功のポイントをまとめ、さらに地域との関係構築についても注目する。

2.インタビュー調査

(1)調査概要

 企業の農業参入における課題と、課題への取組のポイントを明らかにすることを目的として、実際に農業参入を行った企業8社及び支援機関である4地方公共団体に対し、インタビュー調査を行った。調査対象企業の選定にあたっては、本業の業種によって参入目的が異なる傾向があることを踏まえ、業種がばらつくように選定を行った。また、企業の農業参入においては農地の立地する地域の地方公共団体の協力が欠かせない。農業参入支援策の実施状況や、支援する側の視点から見た企業の農業参入の成功のポイントを把握するため、地方公共団体に対してもインタビュー調査を行った。以下に、インタビュー調査対象一覧を示す。

図表5 インタビュー企業の概要
企業・支援機関名本業等特徴
株式会社アドヴォネクスト
(たとみ農園株式会社)
印刷業・必要に応じて生産機材を農家から借り入れる「もたざる農業」を行っており、初期投資を抑えることに成功
キュウセツAQUA株式会社
(株式会社九設ふる里めぐみファーム)
水道業・オランダ式養液栽培法を取り入れ、コンピューターの自動制御によるミニトマトの栽培を行う
株式会社甲府ワインポート飲食
サービス業
・大学と連携して品種開発を行う。収穫したぶどうは、本業のワイン製造へ使用
GOKOカメラ株式会社精密機器
製造業
・オランダ式養液栽培法によるトマトの栽培を行う。規格外の生産物をブランディングするなどの工夫により、収益性を向上
有限会社コスモグリーン庭好
(うなぎいも協同組合)
造園業・協同組合を設立し、生産物のブランディングや加工品の生産に取り組む
株式会社大和コンピューター情報通信業・ICT技術を活用した農作業の自動化等により、人件費の削減や生産物の品質の安定化を図る
株式会社日本栄養給食協会
(株式会社育くんファーム)
飲食
サービス業
・生産物のほとんどは本業の給食受託事業で使用。給食受託事業から発生した食品残渣から肥料を製造し、自社で活用
和仁建設株式会社
(株式会社和仁農園)
建設業・建設現場で培った工程管理のノウハウを活用するため、稲作業務管理システムを自社開発
大分県地方公共団体・企業参入支援班が農業参入企業の窓口となり、関係各所に円滑な取次ができるようにしている
国東市地方公共団体・農政課園芸支援係を中心として、補助事業の紹介や地域コミュニティとの関係構築などの支援を実施
埼玉県地方公共団体・一般法人等がリース方式で農業参入する手順等をまとめた農業参入マニュアルを発刊
山梨県地方公共団体・支援内容として、参入相談、農地の紹介、補助事業の紹介等を実施

第5章 企業の農業参入における成功のポイント

1.バリューチェーン上の取組のポイント

 インタビュー調査を基に、バリューチェーン上の価値活動ごとの取組のポイントを以下の図表に示す。

図表6 価値活動ごとの取組のポイント
価値
活動
要素成功のポイント
生産
基盤
土地の確保・農地を確保する際は、農地中間管理機構を通して耕作放棄地を借り入れる
・農地中間管理機構利用のメリット:
- 農地のリースに係る手続きが簡便
- 集約された土地を借りやすい
土地・
施設の
整備
・内部留保や農業制度資金等の活用
- 農業分野は投資回収に時間を要する
- 設備投資の際には、内部留保を活用するとともに、足りない分は国や地方公共団体の補助事業や農業制度資金等を活用する
資材
調達
堆肥・
肥料
・本業とのシナジーの検討
- 本業での廃棄物を肥料として活用している事例あり(造園業、食品関連業)
燃料・(多くの企業が燃料の外生要因による価格の変化を課題として認識しているが、特段工夫を行っているところはなし)
生産生産
技術
・農業事業の責任者が自ら技術を身に着けることが重要
- 周辺農家からの指導、地方公共団体の普及指導員による指導、農業コンサルタントによる指導を受ける等
- 農作業をマニュアル化・オートメーション化することが重要
- コストカットに加えて、生産物の質の向上にもつながる
- 生産従事者間の技術のばらつきを抑制
作目の
選定
・営農する土地の条件(気候、土地の質等)に適した作物の選定
- 地方公共団体の営農指導員に相談可能
加工加工
技術
・外部リソースの積極的活用
- 加工ノウハウを有する企業への商品開発委託、共同開発実施
出荷・
物流
(特段工夫を行っているインタビュー調査先はなし)
販売販路
開拓

販売
戦略
・小売への直接営業を行う。外部のコンサルティングサービスを活用することも可能。
・(JAを通さず)小売に直販して単価を向上
・複数の販路保持によるリスクヘッジ
・ブランディングによる生産物や加工食品の付加価値向上
サー
ビス
(特段工夫を行っているインタビュー調査先はなし)
全般
管理
資金
調達
・黒字化までに時間を有するので、本業からある程度の資金補填を実施
・農業制度資金や国や地方公共団体の補助事業の活用
労働力の確保・閑散期の余剰人員の活用(建設業等繁閑の差が大きい場合)
・効率化による給与水準向上
- 本業のノウハウを活かした生産工程管理や、技術の活用によりコストを削減した分給与水準を高く設定することで、労働力を確保した事例あり
・(外国人技能実習制度を利用している企業もあるが、就労期間が限定的等の問題あり)

 (注)網掛け部分は、農業参入企業の成功のために特に重要であると判断した価値活動である。

2. 農業参入企業の持続的な経営に向けて

(1)農企業バリューチェーン上の活動を経営サイクルとして捉え直す

 農業参入企業が持続的な経営を行うためには、先述したバリューチェーン上の取組を成功させることに加え、各価値活動を生産基盤の整備から生産物の販売に至るまで俯瞰的にとらえ、事業の展望を描く必要がある。以下は、バリューチェーン上の価値活動に経営体力や地域コミュニティとの関係性構築という視点を加え、経営サイクルとして整理したものである。

(2)作目選定後すぐに販路開拓を始める

 農業部門は黒字化までに時間を要するだけでなく、初期投資の回収に相応の時間を要する。農業参入企業が持続的な経営を達成するためには、作目の選定後、生産技術の習得と並行して販路開拓に取り組み、黒字化・投資回収までの期間を短縮することが重要である。

図表7 農業経営サイクル

(3)加工品の製造に取り組むのは、生産技術の習得と販路の開拓を行ってから

 加工品の品質は、原材料である生産物の品質に大きく左右されるため、加工に取り組む前に事前に生産技術を十分に習得しておくことが重要である。さらに、農協出荷は一般的に未加工の生産物しか取り扱わないため、加工品の製造の前に販路を開拓しておくことが重要である。

(4)本業の強固な経営基盤

 農業は多額の初期投資を要するだけでなく、投資の回収にも時間を要する。そのため、初期投資の費用に加え、生産基盤の整備費・維持費や生産活動を行う従業員の人件費等を賄えるだけの十分な運転資金が必要である。農業参入企業が持続的な経営を行うためには、本業の強固な経営基盤が求められる。

(5)地域コミュニティとの関係性構築

 地域コミュニティと良好な関係性を構築することは、農地の取得や拡大等生産基盤の整備において必須である。さらに、他の活動においても、周辺農家から生産技術の指導を受けられるといったメリットも考えられる。持続的な農業経営を行うためには、地元農家等の地域コミュニティと良好な関係性を構築することが重要である。

以上

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